人生成功ライブラリー

人生を豊にするべく本を読み、そこで得た知識を共有させていただきます!

3分で分かる『論語と算盤』

⏰この記事は3分で読めます

 

今回紹介するのはこの本です

 

 

一言要約

日本の資本主義の原点となった渋沢栄一の『道徳と利益の調和』についての考え方が紹介されてます。

 

本の紹介

本の著者は渋沢栄一で、それを現代風に翻訳しています。

f:id:busineshare:20200517103908p:plain

1840(天保11)〜1931(昭和6)年。実業家。約480社もの企業の創立・発展に貢献。また経済団体を組織し、商業学校を創設するなど実業界の社会的向上に努めた。

その活躍から新一万円札の顔に認定され、ノーベル平和賞候補にもなっています。

34万部を売り上げ、アマゾンベストセラーになっている人気の一冊です。

 

こんな人におすすめ

日本の資本主義を組み立て、JR、東京ガス、日経新聞、明治神宮などの設立に関わった渋沢栄一の資本主義の原点と、道徳を商売の中に取り入れる思考が紹介されています。

まさしく、ビジネス書の原点のような一冊です。

現代のビジネス書とは知識も背景も違うからこそ、新しい視点で論じられています。

 

3つのポイント

本書の要点は3つです。

①人事を尽くして天命を待つ

②努力を習慣化する

③利益の追求と道徳

それではみていきましょう!

 

 

①人事を尽くして天命を待つ
 

運はせいぜい10%

仕事で運のなさを嘆くのは間違いです。運命も運も自分の努力で切り開くものだからです。自分にできることをすべてやったあとで運に裏切られたらそれは仕方ありませんが、大抵の場合はまだ努力のしようがあります。人事を尽くして天命を待つ精神が大切なのです。

 

 

順境も逆境もない

順境も逆境もその人自身が作り出した環境に過ぎません。絶え間ない努力で知識を学べば逆境になるはずないですよね。つまり順境も逆境も必然の結果であり、全ての差は学んだかどうかと言えます。

 

 

大事なのは運を掴み取るための準備

雲のように漂う運命をモノにできるかどうかはその時の知識次第です。知識がないと、チャンスをモノにできないどころか、チャンス自体に気づきません。十分な知識を蓄えつつ、機を待つようにしましょう。もしそれでチャンスをできなかったとしてもそれは知識不足と解釈し、再び勉強してチャンスを待つべきです。

 

 

②努力を習慣化する

 

良い人間性は良い習慣から

習慣とは普段からの行いの積み重ねのことです。良い習慣を積み重ねる人間は善人になり、悪い習慣を積み重ねる人間は悪人になります。言い換えると、悪い習慣を消す努力をすれば、自然と良い人間性を獲得できると言えます。

 

 

悪い習慣を消すための心

悪い習慣を治すことができないのは、自分の心に打ち勝つ気持ちが足りないだけです。他のなにのせいでもありません。変わりたいのであれば、強い気持ちを持って習慣を変えることが必要です。

また、人間は一日怠けると最後まで怠けてしまいます。そしてその結果は楽になるのではなく甚だしくなるのがオチです。だからこそ、人生を通して勤勉な努力の習慣をつけることが必要です。

 

 

知識ばかりでは成功できない

知識だけ身に着けても成功には繋がりません。なぜなら、口先ばかりで実践できない人間になってしまうからです。大切なのは十分蓄えた知識を上手く使うための実践の経験です。

例えば病人の例を出します。知識があったとしても不健康な生活をしていたら病気になりますよね。病気を防ぐには、知識よりも実際の行動が何よりも大事なのです。

ようするに、普段の習慣が大切ということです。

 

 

③利益の追求と道徳

 

お金は悪ではない

富を得ようとすると欲望に迷うものが増え、まっとうな生き方を外れてしまう人もいます。このような弊害のため、お金に対する悪い面ばかりが目立つのは事実です。だからといって商売やお金が悪というのは間違いです。国の発展のためには経済の豊かさ必要がなのです。

 

 

道徳と経済の調和

利益を求めすぎても長くは発展しません。道徳が強すぎても現実との違いに身を滅ぼすことになります。大切なのは利益の追求と道徳を調和させることです。一時の利益に目がくらむことのない意志の強さを道徳で身につけることで、長く社会に貢献する経済活動を行えるのです。

要するに、論語と算盤の調和が大切なのです。

 

 

本当に正しい経済活動

孔子の論語によると、「まっとうな富は正しい活動によって手に入れたなら良い」とあります。そして社会正義のためであればいかに利益が少なくてもやるべきと言っています。

成功も失敗も行ってきた行動の結果にすぎませんが大切なのは過程です。人としてなすべきことをし続ける過程が大切なのであり、その結果の残りかすである成功失敗にとらわれないことが、本当に価値のある人生につながるのです。

 

一言まとめ

・出来ることをすべてやったあとに運が来る

・良い習慣を積み重ねよう

・道徳に基づいた経済活動をしよう

 

感想

今のビジネス書と同じことを言っていても、考え方や背景が違うので新しい視点として学ぶことができる一冊。読みやすさと裏腹に、得るものの多い一冊でした。

 

 

本日の書籍情報

【書籍名】論語と算盤
【著者名】渋沢栄一(しぶさわえいいち)、守屋淳(もりやあつし)
【出版社】筑摩書房
【出版日】2010/2/8
【頁 数】256ページ

 


 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

 

3分で分かる『池上彰の世界の見方』の要約

⏰この記事は3分で読めます

 

今回紹介するのはこの本です

 池上彰の世界の見方 15歳に語る現代世界の最前線

 

池上彰の世界の見方: 15歳に語る現代世界の最前線 | 池上 彰 |本 ...

 

一言要約

池上彰が選んだ6つのテーマ(地図、お金、宗教、資源、文化、情報)で、世界を大胆に丸ごと解説する本です。

 

本の紹介

著者は池上彰です。
慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。わかりやすく丁寧な解説で人気を集めています。2005年にNHKを退職し、フリージャーナリストに。


池上彰の世界の見方シリーズの第一弾であり、様々な角度から世界を知ることができます。シリーズの第二弾以降は各地域にフォーカスしています。

 

この本から分かること

「世界情勢ってどうなってるの?」「色んな角度から外国を見てみたい」

この本はそんな声に答えた一冊です❗ 本書は現代の世界を6つの角度から読み解いていきます。池上彰さんらしい読みやすくわかりやすい解説で、受験生から就活生、学び直しの社会人に最適の一冊になっています!

 

3つのポイント

本書の要点は3つです。

お金から見た世界

資源から見た世界

文化から見た世界

6つのテーマのうち特に面白かった半分を紹介したいと思います!

 

 

お金から見た世界

お金が使えるのは信用があるから

昔は紙幣を銀行に持っていくと金に交換してもらえる金本位制があったため、紙幣に価値が保証されていましたが、急な経済発展により蓄えてある金が足りなくなったため、金本位制が廃止になりました。現在私達が金に交換することのできない紙幣を使えるのは、紙幣の価値に対する国の信用と法律によるものです。

 

変動相場制への移行

外国紙幣へ交換する場合を考えてみましょう。世界の通貨は、基軸通貨であるドルにたいして固定レートが決まっていました。しかしこれもドルが世界に出回るようになるにつれ、金の交換ができなくなり金本位制が廃止されます。このとき同時にドルに対する固定レートは取り払われ、各国の経済状況等に応じて相場が変動する変動相場制となりました。これによりレートの差を利用したビジネスが始まるようになります

 

ユーロは難しい通貨

第二次世界大戦の後、もう戦争を起こさないために一つの国になる動きがありました。欧州で国境をなくすための一歩として、平和を願って作られた通貨がユーロです。現在EU内の27カ国中、19カ国で使われています。しかし通貨は同じでも経済は各国で独立しています。そのためある国では景気が良いある国では景気が悪い、という状態が常に起きているため金利の上げ下げが難しいのです。

 

2012年にはギリシャが経済破綻します。信用を失ったギリシャのせいで、ユーロ全体の価値も落ちました。これをユーロ危機といいます。しかし他の安定している国にとっては、これは困ります。そのため安定しているドイツやフランスによる救済が入りました。しかしこのように通過が共通しているからこその難しさもあります。

 

日本の景気が上がらない理由

現在、日本は超低金利と言われています。これはお金を貸しやすくすることでお金の流れを活発にして、経済を良くしようという考えで行われています。しかし変動相場制では、超低金利の日本でお金を借りて、金利の高い外国通貨を買うことで稼ぐ人も多いのです。このためいくら金利を下げても外国に通貨が流れるため、景気が回復しないのです。

 

 

 

資源から見た世界

エネルギー革命による石油の需要

1950年代以降、アメリカや中東で油田が見つかったことから、世界のエネルギーは石炭中心から石油中心に変わりました。これをエネルギー革命といいます。日本でもあっという間に石炭産業が衰退し、石油の輸入がメインになりました。

 

シェール革命は産油国のパワーバランスを変えた

中東の産油国にとって、一番の客はアメリカでした。しかし2008~2013年付近でアメリカの地下にシェールオイルがあることが判明し、エネルギーを自国でまかなえるようになります。こうなると、一番の客がきえた中東の産油国では原油が余るようになり、原油価格が下がるようになります

 

今は我慢比べの時代

原油価格の落ちた中東では、利益が減ります。しかし原油価格を高くするとアメリカのシェールオイルに客が流れてしまいます。なので今の中東は利益を度外視にして、原油価格を下げることでアメリカのシェールオイル会社が倒産するのを待っているのです。

 

東南アジアを守るのは中国?

シェール革命以前は中東産油国からアメリカへ石油を輸送するための東南アジアの海域はアメリカが守っていました。しかしアメリカが石油を輸入しなくなったため、この海域を守る存在がいなくなります。現在米国に代わってこの海域を守ろうとしているのが中国です。東南アジアの支配の主導権を手に入れようという中国の思惑が見えます。

 

文化から見た世界

国による文化の違い

文化を輸出するときに、相手国の文化に合わせて内容を変えることをカスタマイズといいます。例えば「ドラえもん」の食事シーンは、アメリカでは箸でなくナイフとフォーク、韓国では器を持ち上げない文化のため持ち上げずに食べています。

 

日本のアニメ、マンガ文化

文化といえば、日本のアニメ、マンガは高い独自性を誇り海外から人気があります。ポケモンやキャプテン翼は人気であり、外国で紹介すると歓迎されるそうです。また日本の自動車産業が発達した背景としては、『ドラえもん』や『鉄腕アトム」の影響でロボットと働くことに抵抗がなかったからとも言われています。

 

表現の自由から見る世界

日本のアニメ、マンガが海外で人気な理由の1つが、喜怒哀楽の表現の多さです。例えば中国では一党独裁のため、アニメで伝えられる内容が制限されています。またソ連時代にはSFを書くのは社会主義への犯行とみなされたそうです。対して日本は文化や政治に影響を受けない自由な風土があるため、多種多様な表現が可能なのです。

 

ジャーナリズムの文化アメリカ

アメリカの映画には大統領を描いた物が多くあります。これはジャーナリストが政治家の言動を正確に保存する役割(文化)を持っているためです。そのため様々な証言や記録から、実際に起った出来事を再現したリアリティある映画になるのです。この文化は日本にはないですね。

 

 

以上になります。

 

感想

文章を読みやすく、イラストも多かったので非常に読みやすい本でした。それぞれのパートで国ごとの具体例が多く乗っていたため雑学としてもためになります。

 

本日の書籍情報

【書籍名】池上彰の世界の見方 15歳に語る現代世界の最前線
【著者名】池上彰
【出版社】小学館
【出版日】2015/11/6
【頁 数】235ページ

 


 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村


前回の記事

 

 

3分でわかる『池上彰の宗教が見えれば世界が見える』の要約

⏰この記事は3分で読めます

 

今回紹介するのはこの本です

池上彰の宗教が見えれば世界が見える

 

f:id:busineshare:20200510182034p:plain

 

一言要約

宗教を読み解くことで世界情勢がわかる。各宗教の専門家と池上彰の対話形式で語られる宗教の入門書。

 

本の紹介

わかりやすい解説で人気のフリージャーナリスト・池上彰の著書です

仏教、ユダヤ教、キリスト教からイスラム教まで。無宗教だけど信心深い日本人は宗教とどう向き合うべきか。

30万部突破した宗教へのやさしい入門書です。

 

この本から分かること

「日本人は本当に無宗教なの?」「それぞれの宗教の違いって何?」

こんな疑問を持つ方にオススメの一冊です。宗教の歴史や、目指すもの、これからの展望を対話形式で優しくまとめてあります。教養として軽く宗教を知っておきたいような方におすすめです!

 

3つのポイント

本書の要点は3つです。

①宗教は何を信じるのか

②宗教の目指す所

③日本人は自然に宗教が根付いている

本記事では、キリスト教イスラム教ヒンドゥー教仏教神道の5つを比較してまとめていきます!

 

 

①宗教は何を信じるのか

それぞれの宗教はなんの神を信じているのでしょうか?キーワードは一神教と多神教です。

 

 

  • キリスト教

キリスト教は一神教であり、唯一神を信仰しています。唯一神はこの世界を6日で創造したと言われ、イエスはその神の子として生まれました。キリスト教徒は天地創造の神話が記載された旧約聖書と、イエスの生涯を記載した新約聖書の2つを信じています。

f:id:yasunari7373:20200510190252j:image

 

  • イスラム教

イスラム教も一神教であり、キリスト教と同じ神を信じています。イスラム教徒は唯一神のことをアッラーと呼び、アッラーの教えであるコーランを読みます。コーランにはムハンマドが聞いたとされる天使の言葉が記載され、イスラム教徒はこれを読んで従います。

 

 

  • ヒンドゥー教

ヒンドゥー教は多神教であり、ヴィシュヌ神やシヴァ神を信仰します。前身であるバラモン教に土着の文化が融合してできたのがヒンドゥー教であり、バラモン教の聖典や、カースト制度などの文化を引き継いでいます。

 

 

  • 仏教

仏教はインドの釈迦を開祖とする宗教です。ブッダの説いた教え自体を信じ、自然の法則に気づくことや、苦から逃れるすべを知ることが仏教だとされています。  

 

 

  • 神道

神道も多神教であり、先祖の霊から自然といったあらゆるものの神様を信仰します。その多さから八百万の神と言われることもあり、経典としては古事記や日本書紀、万葉集と言った物をあげています。

 

 

②宗教の目指すところ
  • キリスト教

キリスト教では、唯一神は天地を作った存在であるとともに世界を破滅させる存在だと言われています。世界の終焉後には最後の審判があるとされ、生前の行いを元に天国か地獄か振り分けられます。キリスト教徒は最後の審判を待つことを至福とし、心の安寧を得ています。

f:id:yasunari7373:20200510190541j:image

 

 

  • イスラム教

イスラム教も最後の審判があります。ただしイスラム教の場合は、改宗しない限り最後には許されて必ず天国に行くとされています。イスラム国のテロであったように、ジハード(聖戦)で死んだものも天国に行くとされています。

 

 

  • ヒンドゥー教

ヒンドゥー教は輪廻からの解脱を目指します。一神教のキリスト教などにおいては世界は作られてから破滅へと向かうとされていますが、ヒンドゥー教においては終わりがなく生と死を繰り返すものだとされています。人々は苦しみの原因である輪廻から脱出し、二度と生まれ変わらないことを目指します。

 

 

  • 仏教

仏教もヒンドゥー教と同じく輪廻からの解脱を目指します。仏教徒は悟りを開く事で極楽浄土(輪廻を抜けた先の世界)にいけます。また厳しい修行をすることで死後に良い世界に生まれ変われるとし、生前に悟りを開けなくても浄土に生まれ変わることができれば成仏できるとされています。

 

f:id:yasunari7373:20200510190328j:image

 

  • 神道

神道は死後は好きなところに行けるとされています。高天原や黄泉の国など様々な説があります。悪人だったとしても死後にペナルティがないなど、寛容な世界観を持っています。

 

 

③日本人は自然に宗教が根付いている

日本人は無宗教と言われますが、独自の宗教観を持つとされています。一神教のような強烈なものは信じないが、超自然的なものを信じ広く神仏を信仰します。

 

また専門家によると「日本人は無意識に宗教が根付いている」といいます。お宮参り、七五三などの神道文化や、教会での結婚式(キリスト教)、お葬式(仏教)など様々な文化の棲み分けが起こっていますよね。日本人ならではの寛容な宗教観であり、他人の宗教に敬意を払える文化と考えられそうです。

 

一言まとめ

日本人は無宗教ではない。

 

感想

日常の中に自然に宗教が根付いているのは驚きでした。無宗教でないことが分かっただけでなく、それぞれの違いを知り、日本人がどういう宗教観をもつかくらい言えるようになれたと思います。とてもわかり易い宗教の入門書でした。

 

本日の書籍情報

【書籍名】池上彰の宗教が分かれば世界が見える
【著者名】池上彰
【出版社】文藝春秋 
【出版日】2011/7/20
【頁 数】269ページ

 


 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

 

前回の記事👇


3分で分かる『教養力 心を支え、背骨になる力』の要約

⏰この記事は3分で読めます

 

今回紹介するのはこの本です

 教養力 心を支え、背骨になる力

 


 

 

一言要約

教養は心と体を強くし、人生を豊かにする。知らないと恥ずかしい教養の身につけ方を紹介しています。

 

本の紹介

著者は明治大学 文学部教授の齋藤孝。著書にはベストセラー『声に出して読みたい日本語』(草思社)『現代語訳 論語』(ちくま新書)『読書力』『古典力』(岩波新書)『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)など多数。

わかり易い文章で教養を身につける楽しみを教えてくれる一冊。

 

この本から分かること

「そんな事も知らないのか、と言われた…」「音楽や映画の話についていけない…」

こんな悩みを抱える方もいるのではないでしょうか?自分ひとりだけ話についていけなかったり、教養の無さを指摘されたりすると恥ずかしいですよね。本書では様々な文学、教養に精通した著者・齋藤孝が、教養を得る喜びや教養を身につけるテクニックを教えてくれます。

多くのことを知って成長したい学生の方から、教養を身に着けたい社会人の方まで必見です!

 

3つのポイント

本書の要点は3つです。

①教養力とは『引用力』である

②イチから教養を身につける方法

③日本の文化の質が落ちている

それでは紹介していきます!

 
①教養力とは『引用力』である

皆さん、ニュースは見ていますか?ビジネスマンなら毎日見ている方も多いでしょう。しかし著者によるとあれは教養ではないそうです。本当の教養とはなにか紹介していきます。

  • 教養と情報は違う

情報とはニュースや試験勉強のように『チェック』するものです。対して教養とは自分で吸収し、血肉となったもののことを言います。例えば文学(先人の知恵)や宗教などでしょう。教養として身につけたものはいつでも引用できるくらい覚えているとともに、自分の心の奥底で変わらずに残り続けます。

  • 身体で真似る

頭で覚えた教養ももちろん教養ですが、身体を通して覚えたものも教養と言えます。身体文化の例としては座禅や素読をすることで身体に習慣がつくことも教養です。また、弓道や剣道といった「身体のワザ」を身につけることも教養です。ワザとは「反復練習で身についたいつでも引用可能な動き」のことです。

  • 心を支える教養

精神の教養と身体の教養は、どちらか一方でも心の拠り所となりますが、特に精神と身体を一致させることで強靭な精神力が生まれるのです。

著者によると、かつての日本の寺子屋では、子どもたちは知的好奇心を持って文学を学び、剣術、禅、素読といったもので身体のワザを身に着けたことで強い精神力を身に着けたといいます。私達も頭でっかちにならないよう、身体のワザも身につけたいですね。

 

 

②イチから教養を身につける方法

教養とは身につけなさいと言われて身につくものではありません。自己形成に寄与する素晴らしいものだから身につけたいというのが教養なのです。しかし、難しい分野や身につけ方のわからない教養があるのも事実です。そのためのテクニックを2つを紹介します。

  • 案内役を見つける

難しい教養に対しては、評論や解説を読みながら身につけましょう。多くのものは楽しみ方を分かるまでにある程度の知識が必要なのです。美術の素人がゴッホの作品を見ても楽しみ方が分からなかったり、音楽の素人がベートーヴェンの曲を聞いても凄さが分からなかったりしますよね。そういうときは評論などで「どこがすごいのか」「どうやって楽しむのか」など、少し事情を学ぶと良いです。少し説明されるだけでも、楽しみ方は大きく変わって見えます。

  • すごい、と言ってみる

私達は受験勉強などのなごりで、学んだことを暗記として取り込んでしまいがちです。しかしそれでは学びへの感動がなく、教養として頭には残りません。そこで、学んだことに「すごい」と言ってみると良いです。

例えば運動方程式だって、どうしてこうなるのか知れば「すごい」と感動するはずです。今まではテスト勉強として使い方を「暗記」していたものでも「すごい、すごいよ運動方程式」ということで、学びへの感動や教養を身につける楽しみが生まれるのです。これが分かると、積極的に学ぶ姿勢もできるため、学べるものも大きくなっていきます。

 

 

③日本の文化の質が落ちている
  • 「知らなきゃ恥ずかしい」が消えかかっている

かつての教養とは、「知らなきゃ恥ずかしい」というものでした。しかし近年では「みんなで知らなきゃ怖くない」という空気が広まってしまいました。これは、インターネットの登場により情報があふれ、どれが大切なものなのかの判断が難しくなったためです。そのため、難しい教養に手を出す人が消え、簡単なサブカルなどの文化が流行るのです。

  • 古今東西の「今」しかない

今の日本は「今の自国の文化」しか知らなすぎます。教養を身につける人が減ったことから、先人の知恵を持つ人も減り、グローバル化に遅れているため西洋も東洋も詳しく知りません。過去や海外にすごい文化があるのに、日本国内のもので満足してしまうというのは大変危険です。

  • 教養で深い人間に

教養がないと何がいけないのか。それは、心のよりどころがないため精神力が弱くなったり、文化の質が低下することです。教養のある人が増えない限り、優れた文化ができるわけ無いですもんね。教養とは、学んで楽しいのはもちろん、日本の文化形成にも必要です。

 

一言まとめ

薄っぺらい人間では、信頼されない。教養を身に着け、深みのある人間になろう。

 

感想

私も父親からよく「それを知らないのは恥ずかしいよ」とよく指摘されました。しかし最近はそのような文化が消えかかっているのも感じます。グローバル化していく中で、日本文化や宗教、世界の文学などを知らないのはきっと恥ずかしいことなので、これから教養を身に着けていきたいです。

 

本日の書籍情報

【書籍名】教養力 心を支え、背骨になる力
【著者名】齋藤孝
【出版社】さくら舎
【出版日】2014/4/9
【頁 数】184ページ

 


 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

前回の記事👇

 

3分で分かる『Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法』の要約

⏰この記事は3分で読めます

 

今回紹介するのはこの本です

 『Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法

 

 

一言要約

幸せになるためには、不幸せになる出来事を回避すれば良い。そのために人間が陥りやすい52の失敗の法則を学ぼう。

 

本の紹介

認知心理学や社会心理学をはじめとした過去30年間の学術研究にもとづき、スイスのベストセラー作家が「思考の誤り」についてまとめた本。

著者のロルフ・ドベリはドイツ、スイスなどの主要紙や、ビジネス・経済誌を中心にコラムを多数執筆。著書は40以上の言語で翻訳出版され、著者累計売上部数は250万部超え。

「令和元年に売れたビジネス書ランキング(honto調べ)」第1位に輝いた
『Think clearly』著者による、待望の最新刊。

 

この本から分かること

「幸せになるにはどうしたらいいの?」

ビジネス本や教養をいくら身につけても、結局なにが大事か分からず困っている人もいると思います。この本は他の本と全く逆の見方をしていて、「幸せになるために、不幸せを避ける」方法を紹介しています。つまりよくやるミスを学ぶことで幸せになろう、ということですね。

知っているだけで簡単に避けられる「思考の誤り」に興味がある方、必見です!

 

 

4つのポイント

52この思考の誤りの中から、ブログ筆者が選んだ『今すぐ活かせる』ものを4つ紹介します。

①NIH症候群

②瀉血(しゃけつ)効果

③スリーパー効果

④ハンマーを持った男の心理傾向

面白いネーミングのものが多いですね。それでは紹介していきます!

 

 

 

①NIH症候群

自分で出したアイデアには愛着がわき、正常な判断ができなくなることです。逆に自分の知らないところで作られたアイデアにはネガティブなイメージをもってしまいます。
例えば、素晴らしい外部からの提案が却下され、社内のアイデアが優先されることがあります。他にも自分で考えた案ほど、固執してしまうこととかありますよね。これはNIH症候群により、判断が不合理になっているからです。


そのため、自分たちが関与したアイデアほど冷静に距離を置いて判断できるとよいでしょう。第三者に評価してもらうのも効果的です。きっとあなたのアイデアは思っているほど優れていないはずです。

 

 

②瀉血(しゃけつ)効果

説が間違っていると分かってもなかなか放棄されないことです。これは、19世紀まで使われていた瀉血という医療法が由来です。当時、人の怪我や病気は体内の体液バランスが崩れるから起こると考えられていたため、怪我人はヒルを用いて血を吸いだすことで治療していました。もちろん何の効果もないですが。問題は無意味だと分かっていてもこの治療法が使われ続けたことです。人は、説が間違っていると分かっただけでは放棄せず、新しい優れた説が登場することで初めて説を放棄します。


このことは私たちの生活でも多くあります。なぜなら、新しく優れた説(代替案)というのはまだ見つかっていない場合がほとんどだからです。よくわからない伝統がいつまでも残っているのはそういうことです。なのでもしある説が間違いだと気づいたら、早めに放棄するようにしましょう。新しい説を待っていたら数百年たってしまうかもしれませんよ。

 

 

③スリーパー効果

スリーパー(敵国で一般市民として生活し、戦争がはじまると活動を開始する工作員)が語源です。
情報の説得力が時間と共に上がっていく効果のことを指しています。実際にあった話なのですが、戦争中、大勢のアメリカ人がプロパガンダ映画を見ました。プロパガンダ映画だとわかっているため、見終わった直後には何の変化もありません。しかし、数か月後になると愛国心がわき、多くの人が兵士になることに抵抗を覚えなくなります。


これはなぜかというと、人は情報より、情報源の方を早く忘れてしまうからです。映画を見終わった直後は情報源を覚えているため、情報への信頼はありませんが、数か月後にはその情報をどこで知ったものなのか忘れてしまうので、情報の信頼度はどんどん上げっていきます。結果として、愛国心が生まれるらしいです。

 

私たちがこの法則を生かすとすれば、聞いてもない助言や広告からは避けるべきでしょう。全く信用できないYoutubeの広告でも数か月したら情報源を忘れて買いたくなってしまうかもしれません。すぐにスキップしてしまいましょう。

 

 

④ハンマーを持った男の心理傾向

誰しもが自分の得意分野に偏った見方をする、ということです。例えば「ある男が会社を設立したが、倒産し、鬱になって自殺した」という情報があったとします。これを聞いたマーケティングの専門家は商品の戦略が悪かったかもと推測します。金融の専門家は融資の問題が悪かったかもと推測します。ジャーナリストは格好のネタだとみなすかもしれないです。


このように専門が異なれば見方は無意識に得意分野に偏ります。そして、このことが時に不合理な考え方を引き起こす可能性があります。教師は恋人に対しても、しかりつけるように接するかもです。仕事でエクセルを使う人は出会い系でマッチした人をスプレッドシートで評価するかもです。甚だ不合理ですが。


これを避けるため、自分の専門は複数用意するといいでしょう。全く異なった見方を数種類身に着ければ、まだましな見方ができるはずです

 

一言まとめ

人の不合理な心理傾向を学んで失敗を避けることが成功への第一歩

 

感想

誰もが経験してそうな状況が題材なので、親近感を持った人も多そうですね。
心理法則を紹介しているのですが、小学生でも読めるくらい簡単で、すらすらとよむことができました。他にも面白い法則がたくさん紹介されているので、気になった方は読んでみてください。

本日の書籍情報

【書籍名】Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法
【著者名】ロルフ・ドベリ
【出版社】サンマーク出版
【出版日】2020/1/22
【頁 数】318ページ

 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

 

前回の記事👇

 

3分で分かる『遅いインターネット』の要約

⏰この記事は3分で読めます

 

今回紹介するのはこの本です

『遅いインターネット』

 

 

一言要約

グローバル市場に周回遅れにされた日本を、遅いインターネット(インターネットを用いたアプローチ)で立て直す

 

本の紹介

 評論家の宇野常寛が書いた本です。批評誌『PLANETS』編集長。

 

この本から分かること

「これからの情報社会でどうやってインターネットを使えばいいの?」「SNSで時間を使いすぎていて困っている」

情報量が増え続ける現代においてこのような不安を持つ人もいるのではないでしょうか? この本では、そんな現代に最適なインターネットへの向き合い方を考えていきます。

情報への向き合い方に悩んでいる方、日本の将来が不安な方、必見です!

 

3つのポイント

この本の要点は3つです

①世界を分断する壁

②暴走しない政治を作るためのインターネット利用

③情報を遅く受けとる

 

①世界を分断する壁

最初に、世界の現状を3つのポイントで説明します

 

AnywhereとSomewhere

現在世界はグローバル化により、市場の多様化が進んでいます。しかし、先進国は既存利益を守るためにこれに反発します。これを人の目線で考えると、人々はAnywhereな人(壁の必要ない、どこでも生きれる人)とSomewhereな人(既存利益を守るために壁を作る、排他的な人)に分かれていると言えます。

 

世界を変えている感

AnywhereとSomewhereを分けているのは、「世界を変えている感」です。壁グローバルな人々(例えばシリコンバレーの技術者)は自分の仕事が世界に貢献する感覚を持って働いています。対してグローバル化を拒否したい人々は、自分の仕事が世界を変えているとは思っていません。

 

民主主義の暴走

民主主義は現在Somewhereな人々が壁を作るためのシステムとして利用されてしまっています。つまりグローバル化を過度に防いでしまう暴走が起きています。

 

 

この暴走した民主主義に対し、グルーバル化を推し進めるにはどうしたらいいか。本書では2つのアプローチが説明されています。

 

②暴走しない政治を作るためのインターネット利用

インターネットの特性をうまく使えば暴走しない政治を作ることができます。そのためにもまず、現状の整理として民主主義暴走の根本原因を紹介します。

 

脱ポピュリズム

民主主義の暴走の根本の原因は、ポピュリズムという、SNS等による短期的な印象操作です。ポピュリズムに動員された人々は、自分で意思決定せず周りに流されてしまうため、投票も暴走してしまいまふ。そのためには脱ポピュリズムが必要であり、次のアプローチが有効です。

 

クラウドロー

これはCivic techという、ネットを通して市民が公的ルール設定に参加できる運動の一つです。これは、ポピュリズムの原因の一つである「非日常に参加する快感」を防ぎ、日常の延長で政治に参加する事を目的としています。

 

実際にクラウドローが導入された台湾の例 vTaiwan

実際に台湾ではvTaiwanというクラウドローが導入されました。課題に対する高い専門性を持つ「職人」がネット上で議論をすることができ、ルールメイキング(条例や法律の素案作成)を行います。

 

これの良いところは、一般人にとってルールメイキングは非日常だが、職人にとっては日常の延長であるため、暴走しにくいところです。他にもスペインやドイツで行なわれはじめています。

 

 

③情報を遅く受けとる

これが一番の主張です。情報を遅く受け取ることを、遅いインターネットと言っています。

 

遅いインターネットとは

質の高い情報を自分のペースでじっくりと考えること。現代の早すぎる情報速度に対し、自分で速度調節を行い、考える時間を作ること。

 

なぜ遅さが必要?

人々はSNSを通じて、自分の物語を発信する喜びに気づいてしまった。そして、自分の物語を発信したい人々は、最もかんたんな手段として、SNSで物申して、「世界を変えてる感」に浸ってしまう。しかしこの結果、周りに同調するだけの人々や、フェイクニュースを流すような「考えない人々」が生まれてしまう。

 

これを防ぐためには、あらゆる情報に対して自分で距離を設定することが有効である。情報に流されず、自分のペースで情報に接することで、人々を考える人々に戻すことができる。

 

具体的には?

スロージャーナリズムが良いです。これは時間をかけた調査に基づく質の高い情報発信をする運動のことです。

旬のニュースに過剰なタイトルを付けて閲覧数を稼ぐだけの今のジャーナリズムに対抗した、新しい情報発信のあり方で、専門的で正確な情報を求め、定額課金で購読する人が欧州の方で増えています。

また、良質な情報を受け取るためには同時に、良質な情報を判断する目が必要なので、著者は現在読者の目を鍛える育成を行っています。

 

一言まとめ

情報に流されず、好きなペースで受け取ろう。

 

感想

実際に私はSNSをアンインストールして情報を遅く受け取ることにしたが、時間に余裕ができるとともに気持ちも楽になりました。私にとってこの本は、情報への向き合い方を変えてくれた、おすすめの一冊です。

 

本日の書籍情報

【書籍名】遅いインターネット
【著者名】宇野常寛
【出版社】幻冬舎
【出版日】 2020/2/20
【頁 数】239ページ

 

 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

前回の記事👇

 

3分で分かる『国際協力師になるために』の要約

⏰この記事は3分で読めます

 

今回紹介するのはこの本です

 国際協力師になるために

f:id:busineshare:20200509002141j:image

 

 

 

一言要約

持続可能で貧困のない世界を作るために働く『国際協力師』とはどんな仕事なのか。実践的なノウハウと合わせて紹介しています。

著者の紹介

著者は、日本の国際協力活動家である山本敏晴です。複数の国際協力団体で活動した後、NPO法人宇宙船地球号を設立し、現在はプロの国際協力師の育成活動に取り組んでいます。

 

この本から分かること

「国際協力師ってどうやってなればいいの?」「実際にどんな活動をするの?」

 

国際協力を目指す人の中でも、具体的な情報がなくて困っている人は多いのではないでしょうか。本書では国際協力師になるために必要なステップ、現場でのプロジェクトの進み方などが実際のノウハウとともに紹介されています。

 

JICAや青年海外協力隊を始めとした国際協力の道に進みたい人、必見の一冊です!

 

3つのポイント

本書のポイントは3つです(紹介しきれないので、本当に要点だけ・・・)

①国際協力師とその役割

②国際協力活動の『2つの段階』

③本当に意味のある『国際協力活動』とは

それでは紹介していきます!

 

①国際協力師とその役割
  • 国際協力師の種類

国際協力師とは世界の貧困を改善したり、持続可能な社会のために活動するプロのことです。主に以下の5種類があります。

1,国際公務員(国連、世界銀行など)

2,政府系機関(JICA、JETROなど)

3,政府系機関専門家(JICA専門家など)

4,NGOスタッフ

5,開発コンサル職員

これらはどんな違いがあるのでしょうか。年収も違いますが、一番の違いは仕事のスケールのおおきさです。

  • 仕事のスケールの違い

実際に携わる仕事のスケールにも違いがあります。

国際公務員→世界を動かす仕事ができる

政府系機関→途上国の政策を動かす仕事ができる

NGOスタッフ→現場で直接働く仕事ができる

国際協力をする上でも、どれくらいのスケールで働きたいかが職業選びのポイントになりそうです。

  • 必要な資格

国際協力師になるためには以下の3つが必要です。

1,英語力(TOEFL600以上)

2,大学院修士(開発分野)

3,2年間の海外勤務(青年海外協力隊、国連ボランティア、NGOボランティア)

団体によって就職条件は様々だが、以下のスキルが有ると更に望ましい。

4,第二外国語(特にフランス語が望ましい=アフリカでの勤務が可能になる)

5,留学経験

6,ボランティア経験

他にも条件はありますが、特に上の3つを獲得することが国際協力師になるうえで重要です。

 

 

②国際協力活動の『2つの段階』

国際協力には緊急援助と開発援助があります。それぞれ詳しく紹介します

  • 緊急援助

紛争地域や災害直後の地域の、今すぐ援助しないと死んでしまうような人たちへ食料や医療を届ける援助です。本当に困っている人へ援助できる反面、バラマキ型の支援のため根本的な解決にならないという欠点もあります。危険な地域での活動が多い。

  • 開発援助

紛争や災害の後の落ち着いたタイミングで援助を行うことです。未来永劫残る形の援助が行える反面、重要度の高い人への援助ができない、援助の計画から実施までに1年程度の時間差ができることなどが欠点です。安全な地域での活動が多い。

 

それぞれ正反対の長所、短所を持っていることがわかります。日本の政府系機関は主に開発援助を行う方針(危険地域には行かない)であり、緊急援助を行うには大型国際NGOに所属する必要があります。

  • 復興

開発援助と緊急援助の中間段階として最近作られたのが『復興』です。災害直後から被災地での援助を始め、開発援助が始まる1年程度の間、援助を持ちこたえさせるのが役割となっています。緊急援助型の大型国際NGO、ローカルNGOで担当することが多いです。

 

 

③本当に意味のある『国際協力活動』とは

様々な国際協力活動を行ってきた筆者が考える「必須条件」は以下のようになっています。

  • 意味のある国際協力活動の条件

政治、経済、教育、公衆衛生、環境の5つをすべて満たす必要があります。食料、医療、住居…何をとってもその場しのぎの援助では意味がありません。たとえ援助が終わったとしても、現地の人だけで運営できるシステムを残すことが大切です。上記の5つが特に重要だという具体例を説明します。

(例)政治システムを作っても、経済が回らないと実行できない。医療のノウハウを広めてをも紛争で職員が死んだら意味がない。子供に教育をしても、病気で死んだら意味がない。などなど

どれか一つを解決しても、他の原因で台無しになってきたことも多いそうです。そのため、上の5つのすべてを満たす国際協力を残すことが、未来に残るシステムを作る上で重要なのです。そして、この条件を満たすために筆者が行っているアプローチが以下のようになっています。

 

  • 世界に目を向ける人材

5つの分野の活動すべてを実施するのはとても大変です。国際協力に関する認知の少ない日本では特に、人手が足りていません。そのため、「世界に目を向ける人材の育成」が大切だといいます。国際協力について子供たちに教育するとともに、一般市民の方も「環境に配慮した製品を買う」などの意識を持つことが、世界をより良くする第一歩です。

 

一言まとめ

プロの国際協力師は想像よりはるかに厳しい世界で活動しているとわかった。ブログでは割愛しているが、生々しい情報や、細かい情報などが丁寧に説明されている本なので、もっと知りたい方はぜひ実際に手にとって見てほしい。

感想

ブログ筆者もミャンマーでボランティアの経験をしたことがある。その時学んだのは自分1人でできることは少なくても、支援の輪を広げることが、世界を変えるのに役立つということだ。もし国際協力に興味がある方がいたら、ぜひこの本を読んで、国際協力の道に進み、体験したことを発信してほしい。

本日の書籍情報

【書籍名】国際協力師になるために
【著者名】山本敏晴
【出版社】白水社
【出版日】2007/6/1
【頁 数】254ページ

 

 

国際協力師になるために

国際協力師になるために

  • 作者:山本 敏晴
  • 発売日: 2007/06/01
  • メディア: 単行本
 

 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

前回の記事👇

3分で分かる『時間革命 1秒も無駄に生きるな』の要約

⏰この記事は3分で読めます

 

今回紹介するのはこの本です

『時間革命 1秒も無駄に生きるな』

 

f:id:busineshare:20200509002507j:image

 

一言要約

人生の質を高めるための、ホリエ式時間術を紹介しています

 

本の紹介

著者は堀江貴文(ホリエモン)『ゼロ』『本音で生きる』『多動力』『自分のことだけ考える。』といったベストセラーを多数書いています。

本書は、2019年11月のアマゾン「売れているビジネス書」ランキング1位をとったこともある、人気の一冊です。

 

この本から分かること

「いつも時間が足りなくてやりたいことができない」「時間をうまく使う人はどうしたらいいの?」

効率的な時間の使い方を詳しく知りたい!という方は多いのではないでしょうか。本書では、ホリエモンが最も大切にするという『時間』に対する考え方を紹介しています。

時間に追われる社会人の方、やりたいことにもっと時間を割きたい学生の方必見です!

 

4つのポイント

この本のポイントは4つです。

①最も大事にすべきなのは『自分時間』

②『自分時間』のために『他人時間』を削る

③自分時間の質を高める『夢中になるコツ』

④私達が陥りがちな失敗への対処法

それでは詳しく紹介していきます!

 

①最も大事にすべきなのは『自分時間』
  • 人生の質=時間の質

この本の結論は「時間の質を高めよう」です。これは、「時間=人生だから時間の質が高まることは人生の質が高まること」だからです。自分の時間の質を高めていくことがよりよい人生に直結します。本書では時間について、質の高い時間(自分時間)と質の低い時間(他人時間)の2種類にかけて紹介します。

  • 自分時間と他人時間

自分時間とはやりたいことに熱中している時間のことです。 自分時間を生きていると、その時間は楽しくて忙しさも感じません。逆にアルバイトなど、他人に時間を搾取されている時間は他人時間(質の低い時間)と呼んでいます。質の高い時間と聞くと、多忙な時間のことだと思う人もいますが、これは誤解です。多忙はあくまで暇な時間を他人に売っているだけにすぎません。

 

 

②『自分時間』のために『他人時間』を削る

時間の質を高めるにはまず、「無駄な時間」を削ることが大切です。

時間は有限であるため、自分の時間を増やしたいなら、他人の時間(搾取されている時間)を減らすしかないです。そのために3つの方法があります。

  • 悩まない

悩んでる状態は、「本当はこうしたい」と「自意識、プライド」が戦ってる状態。自意識は捨ててやりたいことをすぐにやりましょう。

  • シンプルに考える

一番大切なことは何か、を軸に考えることでシンプルに決断できます。シンプルであることはスピーディーな判断につながるので、結果的に時間を作れます。

  • 得意なことへの集中

何でも自分でやろうとする器用貧乏は時間を無駄にしています。自分のコアバリューを最大限生かすために、自分がやらなくていいことは積極的に他人に任せましょう

 

 

③自分時間の質を高める『夢中になるコツ』

自分時間の質を高めるコツを3つ紹介します。

つまり、夢中になることのコツですね。

  • まず動いてみる

面白そうだと思ったことには悩まず挑戦しましょう。たくさん挑戦することで「やりたいこと」に出会う確率も高くなります。逆に悩んで挑戦しない状態が続くと経験不足から、不安で挑戦できなくなるという悪循環にはまります。

  • 信用を稼ぐ

時間や約束を守る、などの信用を稼ぐことでどんどんいい話が集まるようになります。結果夢中になる事も見つかるかもです。

  • 自分でルールを作る

他人の作った規則の中で動いていると少なからず不快感が生まれ、夢中になることを妨げます。やりたいことに全力で取り組める環境を自分で作ってしまいましょう。

 

 

④私達が陥りがちな失敗への対処法

それでも、やっぱり思い切って動けない、ということもあると思います。

その代表例が将来への不安や、失敗への不安です。

以下の二つの例はこの不安から不合理なことをしてしまう典型的なケースです。

 

  • 何事も段階を考えてしまう

リスク回避のために短期中期長期と目標を立てたり、ステップを用意したりすることもありますが、これは目的への遠回りです。やりたいことをたくさんするためにはできるだけ最短ルートで挑戦しなくてはいけません。段階をすっ飛ばす勇気を持ちましょう

  • 転落のリスクを考えてしまう

人間は将来のリスクを必要以上に大きく考えてしまう習性があります。挑戦なんて始まってしまえば自分にはコントロールできない運の要素が大きいです。それなら過度に悩んでいても結果は変わりませんよね、思い切って挑戦してみましょう

 

 

まとめ

・人生を豊かにするのは自分時間

・自分時間を作るために他人時間を削る

・シンプルに考える

・まず行動してみる

・リスクを考えすぎても意味ない。

 

感想

話題になってるだけあって、シンプルかつ説得力のある本でした。

正直シンプルに考えすぎだろ!ってところもありますが、夢中になるために参考になるところは多いなと思いました。特にステップを踏みたがるのは、自分の中でもあるあるなので、時には思い切った挑戦もしてみたいところです。

 

本日の書籍情報

【書籍名】時間革命 1秒も無駄に生きるな
【著者名】堀江貴文
【出版社】朝日新聞出版
【出版日】2019/9/20
【頁 数】240ページ

 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

前回の記事👇



 

3分で分かる『ロジカル・シンキング』の要約

⏰この記事は3分で読めます

 

今回紹介するのはこの本です

 『ロジカル・シンキング』

f:id:yasunari7373:20200509003344j:image

 

一言要約

人にわかりやすく伝えるための、論理的思考と構成のスキルを紹介しています。

 

本の紹介

コンサルティング会社であるマッキンゼーのエディターとして活動している著者・照屋華子が、「ロジカル・コミュニケーション」の新しい手法について述べた本です。論理構成をはじめ、ビジネス・ライティング、口頭説明についての多数のトレーニングを顧客企業やコンサルタントを対象に実施しています。

 

この本から分かること

「ロジカルシンキングってよく聞くけど何?」「わかりやすく伝えるのが苦手…」

こんな悩みを持っている人も多いのではないでしょうか。本書では、人にわかりやすく伝えるための「構成の仕方」を紹介しています。これを学べばプレゼンやレポート、企画書も説得力が増すこと間違いなしです。

これから社会人になる学生の方、ロジカルシンキングを復習したい社会人の方必見です!

 

3つのポイント

本書の要点は3つです

①横の関係を整理する『MECE』

②縦の関係を整理する『Why So? / So what?』

③論理構成を作る『手順』

ロジカルと聞くと難しそうだと思う方もいるかも知れませんが、具体例を交えてわかりやすく説明していきます。これが身につけば、言いたいことをわかりやすく伝えられるようになりますよ!

 

①横の関係を整理する『MECE』

論理的に伝えるには、結論と根拠がしっかりと結びついていることが必要です。まず紹介する「MECE」では、わかりやすく伝えるための根拠の出し方をまとめます。

 

  • MECEとは

MECEとは「相互に重なりがなく、全体で漏れがないように」という意味です。根拠をあげるときは、漏れも重なりもしないようにしたほうがいいということです。これはどういうことか、例を出して説明します。

例・目の前に「りんごのようなもの」があります。あなたはそれがりんごか確かめるために「見た目」「匂い」「味」の3つを確認しました。全ての確認の結果、それはりんごだとわかりました。

 

この場合、結論は「これはりんごである」ですよね。そして根拠は「見た目」「匂い」「味」の3つです。このときに「見た目と匂い」「匂いと味」のような根拠の出し方をしたら、それは根拠が重なってしまっています。また根拠を1つや2つしか挙げなかったら、根拠に漏れが出てしまっています。こうなってしまっては、せっかくの根拠も説得力に欠けますよね。

 

説得力を最大限に高めるには、漏れも重なりもなく根拠を挙げることが大切なのです。また、このような同じ次元の並列を「横の関係」と呼びます

 

  • MECEの具体例

ビジネスマンにおいて、よく使われるMECEが3種類あるので紹介します。

1,3C Costomer(顧客)Competiter(競合)Company(自社)

2,4P Pruduct(製品)Price(価格)Promotion(訴求方法)Place(販売チャネル

3,バリューチェーン 仕入先→自社→顧客

これらは何かの企画を考えるときに特に重要な、並列の要素です。就活中の学生や、バイトの企画運営でも覚えておくといいです。

今さら聞けない「MECE」とは?ロジカルシンキングの基本的な考え方 ...

 

 

②縦の関係を整理する『Why So? / So what?』

次は、縦の関係の整理に使う考え方を紹介します。縦の関係とは根拠と結論のような、大きさの異なる要素動詞の関係です。先程並べた根拠の上にしっかりと乗る結論を出すことで、論理性が増します。それでは、縦の関係を整理する考え方Why so?とSo what?を具体例で見ていきましょう。

 

  • Why So?とは

直訳すると「なんでそう言えるの?」です。例えば「これはりんごだ」という結論があったとしたら、「Why So?」と聞くことで、「なぜならこういう理由があるからだ。」と根拠を説明させることができます。言い換えると、結論から根拠を引き出す働きがあります

 

  • So what?とは

直訳すると「だから何?」です。例えば「色が赤い」「匂いも見た目もフルーツっぽい」というデータがある時、「So what?」と聞くことで「つまりこれはりんごだ」と結論を説明させることができます。言い換えると、根拠から結論を引き出す働きがあります

Why so?とSo what?は互いに反対の働きを持っています。文を作りながらこれを自分に問いかけることで、理由→結論の流れが整理され、論理性のある構造を作ることができます。

 

 

このように、縦はWhy so?とSo what?、横はMECEの関係で整理することが大切です。これを視覚化したのが下の図です。

121.jpg (741×508)

 

③論理構成とその『手順』

 縦と横の整理の仕方についてはバッチリですよね。最後に、結論→根拠を並べる論理構成のパターンと、その手順を説明します。論理構成については、大きく2パターンです。

 

  • 並列型

これは、根拠部に選択肢と考察をまとめたものです。具体例として、「夕ごはんに何を食べるか?」というテーマがあったとします。思いついたのは「パスタ」「ラーメン」「牛丼」の3つです。並列型の構成においては、「パスタは嫌い」「ラーメンは気分じゃない」「肉食べたいから牛丼いいかも」、つまり結論は牛丼を食べよう。と言ったふうに、各選択肢をそれぞれ順番に比較考察して、結論を出すといった構成になっています。シンプルに説得ができるのが並列型のメリットです。

 

  • 解説型

これは、根拠部に「事実」「判断基準」「判断内容」がそれぞれ入ります。具体例では「夕ごはんに何を食べるか」というテーマに対し、「思いついたのはパスタとラーメンと牛丼だ」「お金があまりないから安いものにしよう」「一番安いのは牛丼だから牛丼」といった構成になります。共通認識を作った上で妥当性を強調できるので、説得力があります。

最後に、文章を作る上で、この2パターンの論理構成と先ほど紹介したWhy so? / So what? / MECEをどう使えばいいのか紹介します。

 

  • 手順

1,並列型か解説型のどちらで文を作るか決める

2,根拠をMECEでわけ、その根拠もMECEで分ける

3,一番下から一番上に向かってWhy so? / So what? で検証する

これだけです、シンプルですね。後は抜け漏れがないか、何度も2,3番を繰り返せば、説得力ある文章になりますよ。

 

まとめ

・横の関係はMECE(もれなく重なりなく)

・縦の関係はWhy So?(なんでそうなるの?) / So what?(だから何が言えるの?)

・文章構成は並列型か解説型か選ぶだけ。

 

感想

ロジカル・シンキングの考え方は、学校のレポートやプレゼン、資料作成のときなど様々な場面に応用できます。周りと差をつけたい方、もっとよく知りたい方は是非本も買ってみてください。

 

本日の書籍情報

【書籍名】ロジカル・シンキング
【著者名】照屋華子
【出版社】東洋経済新報社
【出版日】2001/4/1
【頁 数】227ページ

 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

前回の記事👇

 

3分でわかる『迷わずかける記者式文章術』の要約

⏰この記事は3分で読めます

 

今回紹介するのはこの本です

『迷わずかける記者式文章術』

 


 

 

一言要約

新聞記事の書き方には『型』がある!

わかりやすい文を書くための『新聞記者の文章術』を紹介しています。

本の紹介

元・日本経済新聞記者の松林薫氏(『新聞の正しい読み方』(NTT出版)の著者)が、大手新聞で標準的に使われているメソッドを分かりやすく説明します。多忙なビジネスパーソンこそ是非活用してほしいスキルが満載です。

 

この本から分かること

「もっとわかりやすい記事がかけるようになりたい」「いつも文を書くのに時間がかかるんだよな」

こんな事を思っている人も多いのではないでしょうか?本書ではわかり易い文章の代表格である「新聞記事」を書くテクニックを紹介しています。また、本書で紹介される型を使えば、記事作成のスピードも上がること間違い無しです。もちろんブログやレポート、資料作成など様々な文章にも応用することができますよ。

ESやレポートと戦う学生さん、この記事を読んでいるブロガーの方、必見です!

 

3つのポイント

この記事の要点は3つです。

①記事を書くための『基本戦略』

②読者の興味を引く『テーマ決め』

③本文の構成『4パターン』

 

①記事を書くための『基本戦略』

新聞記事とは、マニュアルに沿って作られるものだと著者は言っています。何を書くかだけ決めたら、規格化されたパーツを型に当てはめて記事ができるのだそうです。ここではそんな記事を作るための『基本の型』を紹介しています

 

  • 基本の型

記事作成の大雑把な流れは以下のようになっています

1,書く内容を明確にする
2,適切な構成パターンに当てはめる
3,全体を書く
4,推敲する
意外とさっぱりしてますよね。1番の書く内容決め(=テーマ決め)と2番の構成パターンの具体的な説明は、この後のまとめで紹介します。
 
 
②読者の興味を引く『テーマ決め』

テーマ決めは文章をどれだけ読んでもらえるかを左右する大切なポイントです。ブログを書く上でも大切ですよね。ここでは、面白いテーマの条件と見つけ方を紹介します。

 

  • 面白いテーマ=読者の関心、新奇性、社会的影響力

読者の関心とは、旬のテーマや喜怒哀楽を刺激するテーマのことです。東京2020や猟奇的殺人事件などはここに入るでしょう。

新奇性とは新しさや珍しさのことです。犬が人に噛み付いても記事にならないが、人が犬に噛み付くと記事になる。という言葉もあります。

社会的影響力とはどれだけの分野、人数に影響を与えるかです。消費税増税などはここに入るでしょう。

 

面白いテーマとは上記の3つのうち1個もしくは複数個が組み合わさったものといえます。(ブログ記事においては特に読者の関心を重視するといいでしょう)。そして次に上の条件を満たすテーマを見つける方法を3つ紹介しています。

 

  • テーマの見つけ方1 逆張り

逆張りの流れは次のようになっています。まず、ある常識に対して、こういう内容がありそうだと列挙する→それが違うと仮定して考えたり調べたりする→ある面で違うとわかるだけでも新しい発見になる。

 

具体例として、「新聞離れ」をテーマに考えてみましょう。新聞離れが加速している。しかし、本当は嘘ではないか。調査した所、紙媒体の量は減っているが、オンライン新聞は増えていると分かった。つまり、新聞紙離れはしているが、新聞(ニュース)離れはしていない。

このように、常識を疑うことで、新たな視点(=新奇性)を持った記事を作ることができます。

 

  • テーマの見つけ方2 掛け算

掛け算とは、全く関係ない者同士を結びつけて視点をずらす見つけ方です。具体的な流れは次のようになってます。あるテーマを決める→無関係な単語をランダムに列挙→2つを無理矢理に結びつけて、実際の関係性を調査する。

具体例として「新聞」のテーマに対して、適当に「猫」を結びつけます。この2つから連想できるテーマとしては、「ネットニュースで使われるかわいい猫の写真の集客効果は新聞ではどのくらいか」、「なぜ猫は新聞の上で丸まるのか」といったものが思いつきます。

このように、一見関係のない単語を連想させることで、新奇性があり読者の興味も引けるテーマを見つけることができます。

 

  • テーマの見つけ方3 逆算

逆算とは、変わった切り口から自明の結論を目指す手法です。流れとしては、最終的に導きたい結論を決める→どんな影響を与えているか調査するの2つです。

 

具体例として「新聞の発行部数が減っている」という結論をテーマにします。このテーマから「そういえば最近廃品回収って少なくなったな」と連想し、「最近の再生紙の原料ってどうなってるんだろう」となり、「再生紙業界でなにかあったんじゃないか」と切り口が見つかります。記事にするときは、「再生紙業界で異変!?」みたいなスタートから原因は新聞の発行部数減少だという背景を書けば意外性がありますよね。

このように、結論から考えて変わった切り口を見つけるのが逆算の手法です。

 

つづいてテーマが決まった後は構成を考えます。本記事では4つのパターンを紹介しています。

 

 

③本文の構成『4パターン』

本文の構成には逆三角形、三部構成、起承転結、起承展転結の4パターンがあります。それぞれ用途とやり方を説明していきます。

 

  • 伝えるなら「逆三角形」
これはニュースで一番使われるスタイルで、大事なものから順に書いていきます。最初にリード文で主要な5W1Hを明記した要約を書き、その後に重要度順に書いていきます。逆三角形のメリットは、要点を伝えるのに向いている点です。
 
  • 論じるなら「三部構成」
序論本論結論の順に書くことを三部構成といいます。序論(問題提起)とはテーマと動機のことです。続いて本論で疑問の分析、調査をまとめます。最後に結論で事実に基づく主張+残された課題を紹介します。三部構成は論理性があり、論文などに向いています。
 
  • 感動させるなら「起承転結」
起承転結とは、つかみ(何について話すのか)→詳しい説明(理解させる)→意外性のある話題に変える(飽きさせない)→オチを付ける(読者を唸らせる)の4部構成のことです。長文やコラムなど、読者の心を動かすのに向いています。
 
  • 長めの文は「起承展転結」
起承転結のときより長い、600字程度の長文に有効です。
「起」ではとっておきのエピソードを250字前後で書きます。「承」は背景や動機を述べ、「展」で事例やデータで論じます。「転」では別の視点からの分析をしてバランスを取り、「結」で結論や主張をします。つまり、序盤で読者の感情を揺さぶり、中盤は論理的に説明し、結で締める構成です。

 

 

このように目的にあった構成を選ぶことで、読者に伝わりやすくすることができます。テーマと構造を書いた後は、実際に全体を書いてみて、細かいところを修正すれば完成です!

 

まとめ

・書く前に基本の型を確認

・面白いテーマとは読者の関心、新奇性、社会的影響

 ・テーマは逆張り、掛け算、逆張りで見つける

・文章構成は逆三角、三部構成、起承転結、起承展転結の4つから選ぶ

 

感想

いままでは手順を決めずにグダグダとブログ記事を書いていた私も、型通りに考えることで作成スピードが上がりました。ブロガーの皆さんも文章術の本を一冊読んでおくといいかもしれませんね。

 

本日の書籍情報

【書籍名】迷わずかける記者式文章術:プロが実践する4つのパターン
【著者名】松林薫
【出版社】慶應義塾大学出版社
【出版日】2018/2/15
【頁 数】212ページ

 


 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

前回の記事👇

 

 

3分で分かる『学びを結果に変えるアウトプット大全』の要約

⏰この記事は3分で読めます

 

今回紹介するのはこの本です

『学びを結果に変えるアウトプット大全』

 

 

一言要約

自己成長を加速させる効率的なアウトプットの方法を紹介しています。

 

本の紹介

日本一アウトプットしている医師・樺沢紫苑が書いた「アウトプット術」の本です。

「メルマガ毎日発行13年」「Facebook、毎日更新8年」「YouTube毎日更新5年」「年2~3冊の出版、10年連続」「新作セミナー、毎月2回以上9年連続」等、桁違いのアウトプット力を持つ筆者の成功のポイントを紹介している話題の一冊です。

インプット大全と合わせ、64万部を売り上げたベストセラー本です。

 

この本から分かること

「アウトプットが大事ってよく聞くけど、実際メリットあるの?」「本当に効率的なアウトプットの仕方を知りたい!」

こんな事を思っている方におすすめの一冊です。精神科医目線の科学的根拠に基づくアウトプット術が紹介されています。

圧倒的に成長したい学生の方、周りと差をつけたい社会人の方、必見です!

 

3つのポイント

この本の要点は以下の3つです。

①OUTPUTの「基本法則」

②楽しく記憶定着する「話し方」

③アイデアを生み出すための「書き方」

それでは詳しく見ていきましょう!

 

①OUTPUTの「基本法則」

なぜアウトプットがいいのか、どんなアウトプットがいいのか、3つのポイントで紹介します。

  • アウトプットの重要性

「話す」「書く」といったアウトプットをすることで、インプットした情報を運動性記憶として覚えることができ、学んだことを忘れにくくなります。逆に本を読んだだけ、講義を聞いただけ、と言った学習では「わかったつもり」になるだけで実際には記憶に定着しません。

効果的なアウトプットで知識を蓄えることができれば、自己成長に繋がります。つまり、成長はアウトプット量と比例しているのです。

  • アウトプットの黄金比

学んだことが最も効率よく覚えられるインプットとアウトプットの黄金比は3:7という実験結果が出ています。大学生や社会人への調査では、平均7:3とインプット過剰になっていますが、これは「勉強したのに成長しない」現象を引き起こします。インプットの2倍程度アウトプットをするようにしましょう!

  • 最も記憶に定着する「反復」

脳は重要な記憶は長期記憶として記憶し、重要でない情報はすぐに忘れてしまいます。重要な情報とは「何度も使われる情報」です。インプットしても使わない限り、すぐに忘れてしまうのです。大体の目安では2週間に3回の情報をアウトプットすることで長期記憶にすることができます。

 

②楽しく記憶定着する「話し方」

ここでは「記憶定着」と「楽しく」の2つのポイントで紹介します

  • 記憶を定着させる方法

話すことは最も簡単なアウトプットであるとともに、記憶増強に役立ちます。その中でも特に効果的なのは説明です。学んだことを自分の言葉で表現することで、意味記憶からエピソード記憶に変換され、忘れにくくなります。そのため、勉強会や研究会で相互に教え合うのは非常に効果的と言えます。

また、学ぶ前に自分の知りたいことを自問する、のも効果的です。みなさん人混みの中で、自分の名前が呼ばれたとき、すごく小さい呼びかけであっても気づいた経験はありませんか?これは脳の選択的注意という機能によるものです。学ぶときも同じで、自分の知りたいことを意識することで、その内容にいち早く注意が向くようになり、集中力が高まるのです。

 

  • 「楽しく」話す方法

うまく話すことは、自身の幸せにも繋がります。研究によると、ポジティブなアウトプットとネガティブなアウトプットの比が3:1の人は仕事が成功したり、人間関係が良好だそうです。この比率を意識してアウトプットを増やすようにしましょう。

逆に辛いときには相談することが有効です。辛いことを自分の言葉で整理すると「事態をコントロールできる」という感情が生まれ、ストレスが激減することがわかっています。「相談しても何も変わらない」と思わず、人に打ち明けてみましょう。

 

③アイデアを生み出すための「書き方」

ここでは「効率の良さ」と「ひらめき」の2つのポイントで紹介します。

  • 効率の良い書き方

手を使って書くことは記憶定着に役立ちます。これは先程紹介した選択的注意が働き集中力が増すためです。

また、やることが多いときはノートへ書き出すのがおすすめです。脳は記憶容量は大きいですが、マルチタスクには弱いです。同時に4つ以上の作業をしていると脳の作業効率は著しく低くなります。そのため、頭の中がいっぱいなときほど紙に書き出し、考えることを3つ以内にすることで、常に100%のパフォーマンスを出すことができるのです。

  • ひらめきを生む書き方

タイピングでなく手書きでノートを取ることがおすすめです。ノートに書くことで脳の言語処理に関わる部分が活性化し、記憶定着とアイデアの思いつきやすくなることがわかっています。

また、人間の脳はボーッとしてるときほど閃きやすい事がわかっています。この状態をDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)といい、脳のスタンバイ状態ともいえます。私達の脳はDMNのときに、活動中の15倍のエネルギーを使い、閃きやすい状態にしているのです。知識をインプットした後ほど、ぼーっとする時間をとることで、効率よくひらめくことができるのです。

 

まとめ

・成長はアウトプット量に比例する

・アウトプット:インプットの黄金比は7:3

・2週間で3回復習すると記憶定着する

・自分の言葉で説明すると記憶に残る

・ポジティブな言葉:ネガティブな言葉の黄金比は3:1

・やることは書き出して頭を整理

・閃きの鍵はぼーっとすること

 

感想

「知っておくだけで全然違う」ようなポイントがいくつも紹介されている一冊。これから知識を吸収していく学生はもちろん、仕事で成果を出したい社会人にとってもおすすめしたいです。

 

本日の書籍情報

【書籍名】学びを結果に変えるアウトプット大全
【著者名】樺澤紫苑
【出版社】サンクチュアリ
【出版日】2018/8/3
【頁 数】269ページ

 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

前回の記事👇

 

3分で分かる『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』の紹介

⏰この記事は3分で読み終わります

 

今回紹介する本はこちらです

『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』

 

 

一言要約

普通の人がオリジナリティ(独創性)を磨くためにはどうしたらいいか」について様々なヒントが紹介されています。

 

本の紹介

組織心理学者のグラント・アダムが2016年に書いた本です。世界で最も重要なビジネス思想家50人(THINKER 50)にも選ばれたことのある人です。

 

この本から分かること

「独創性を磨くにはどうしたらいいんだろう」「人と違うことをして成功する方法がわからない」

多様性が求められる現代において、自分の個性(独創性)に自信が持てない人も多いのではないでしょうか? 本書では独創性のある成功者に共通する考え方や、背景を心理学的に分析して紹介しています。

成功者に対する「イメージと実際の違い」に驚かされること間違いなしです。

尖った自分になりたい人、独創的なアイデアをうまく周りに伝えられるようになりたい人、必見です!

 

4つのポイント

この本の要点は4つです

①成功者の「リスクの考え方」

②独創的なアイデアの「生み出し方」

③成功を左右する「タイミング」

④成功への近道「周りを巻き込む力」

 

 

①成功者の「リスクの考え方」

2つのポイントがあります

  • 本当のリスクとは

皆さんは起業家や成功者にどのようなイメージがあるでしょうか。リスクを恐れない挑戦心?目的のために全てをなげうつ強い信念?実はこれは私達の勘違いです

真の成功者は、私達と同じくリスクに怯えるただの人間です。実際に、成功した会社の創業者は一般人と比べてかなりリスク回避型な傾向にあります。

  • リスクはバランス

ある研究では『ある特定の分野で危険な挑戦をする人は、他の分野では慎重に行動し、全体のリスクレベルを弱める傾向にある(リスクの全体のバランスを取る)』ということがわかっています。例えば、起業する際に本業を続けた人は、本業をやめた人より33%倒産の割合が低かったそうです。 ナイキやグーグルの創業者も本業を続けています。これは、安定した領域を持つことで、別の分野でオリジナリティを発揮する余裕が生まれるからです。

このことから言えることは、成功者はリスクを好んでいるのではない。むしろリスク軽減に人一倍過敏な傾向があるということです。無謀な挑戦を繰り返すだけでは失敗してしまいます。全体のリスクを意識して挑戦すべきか考えましょう。

 

②独創的なアイデアの「生み出し方」

2つのポイントがあります

  • 傑作を作るには「たくさん作れ」

質より量、量より質。様々な議論がありますが、独創的なアイデアつくり、に関しては量が大事です。優れた芸術家や音楽家を調査したところ、最も評判の良い傑作を作り出した時期は、最も数を作っていた時期とほぼ一致することがわかっています。

  • アイデアのフィードバックは同業他社に

自分で思いついたアイデアは自分で性格に判断できません。これをNIH症候群といいます。では誰にアイデアを評価してもらえばいいのか。それは同業他社です。実験によると、管理職(上司)や一般人に比べ、同業他社からの評価は一番正確である事がわかっています。身内の管理職は、斬新なアイデアほど、失敗する可能性に目が言ってしまう傾向にあるため、正確に判断ができません。一般人もその分野のことを知らない限り正確ではありません。

同業他社にフィードバックを依頼することで、アイデアの独創性を磨きましょう

 

③成功を左右する「タイミング」

成功を左右する大事な要素の一つがタイミングです。実は、アイデアを社会に出すのは、人の後がいいです。私達はパイオニアや先発企業が成功しやすいというイメージを持っていますが、実は後発企業のほうが有利なんです。倒産率を比較すると先発企業47%、後発企業8%であり、市場のシェアも先発10%、後発27%と後発が大きく有利です。

これは市場の様子を伺い、製品の改良ができることや、市場の加熱を待てるからと言った理由があります。チャンスのときこそ、急ぎすぎないでタイミングを待ちましょう

 

 

④成功への近道「周りを巻き込む力」

独創的なアイデアがあっても周りに理解されなくては成功できません。自分のアイデアをうまく伝え、理解してもらうためのポイントを2つ紹介します。

  • 地位と権力

地位の伴わない人が権力を行使すると抵抗されてしまいます。自分が低い地位のときは、まずは地位向上を目指しましょう。地位を獲得するほど、組織のルールに逸脱しても非難されなくなっていき、最終的に提案ができます。これを特異性信用といいます

  • サリック効果

弱みを見せることで、相手に理解されやすくなる効果です。これは弱点を見せることで4つのメリットがあるからです

・相手の警戒が解ける

良いところだけ説明すると、相手に警戒されてしまいます。これは人間の本能であり、相手の影響から身を守るバリアのような機能が備わっているからです。あえて弱点を晒すことで、このバリアを剥がすことができます。

・ 悲観的なことを言う人は頭がよく見える

実験によると、楽観的な事を言う人より悲観的なことを言う人のほうが14%頭がよく見られます。

信頼性が増す

謙虚で正直な人として見られやすくなります。

欠点を探されにくくなる 

かんたんに思いつく欠点を自分から説明すると、聞く立場の人は欠点が思いつきにくくなる

独創的なアイデアほど、強みを説明したら抵抗されてしまいます。弱点を伝えて懐に潜るのも手ですね。

 

 

一言まとめ

独創性の要点を抑えて、成功をつかもう!

 

感想

ORIGINALになるための教科書みたいな本。独創性に関してここまで多角的に説明してる本はない気がする。実例や研究の多さにも驚いた。

 

本日の書籍情報

【書籍名】『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』
【著者名】アダム・グラント
【出版社】三笠書房
【出版日】2016/6/24
【頁 数】382ページ

 

 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

前回の記事👇

busineshare.hatenablog.com

3分でわかる『好きなことしか本気になれない。』の紹介

⏰この記事は3分で読み終わります

 

今回紹介する本はこちらです

『好きなことしか本気になれない。 人生100年時代のサバイバル仕事術』

 

 

 

 

一言要約

人生100年時代と言われる現代で、自分自身で意思決定をし、「自分らしく生きる」ための考え方について紹介されています

 

本の紹介

株式会社ココナラ代表取締役南章行さんが2019年8月に書いた本です。ココナラはスキルや知識の個人間取引ができるオンラインマーケットで、テレビCMでもおなじみでした。

慶應義塾大学を卒業後、住友銀行(現三井住友銀行)入行。2004年に企業買収ファンドのパイオニアであるアドバンテッジパートナーズ入社。その後英国オックスフォード大学経営大学院(MBA)修了、そして現在は独立しココナラ代表取締役という筆者の濃密な体験談も話題となっている一冊です。

 

この本からわかる事

「人生は選択の連続で正解がわからない」「自分の今後のキャリアをどうしていけばいいかわからない」

人生100年時代となる現代でこのような不安を抱えるも多いのではないでしょうか?この本ではかつてないほど未来の見通しが立てにくくなっている現代において、自分の欲しかった人生やキャリアを手に入れる方法を教えてくれます!

人生設計が漠然としている学生の方、今後のキャリアを考えたい社会人の方、必見です!

  

3つのポイント!

この本の要点はこの三つです!

①現代は「正解のない世界」である

②80歳まで働ける「個人の力」とは

③「自分のストーリー」を生きる

 

ポイント①現代は「正解のない世界」である

  • 多くの人はキャリアについて考える時、「たったひとつ」を選ぼうとします。しかし現代は未来の予測ができない人生100年時代であり、キャリア世界は変化し続けているため、「ひとつの正解」というものは存在しません。正解なき世界を生き延びるためには自分自身で意思決定をしていく力が大切で必要になります。

1,すでにわかっている事実を押さえる

2,厳密に考えるまでもない、ざっくりと予測がつく「当たり前の未来図」を念頭に置いて自分の今後を考える

この二つを実行したうえで、自分の人生やキャリアについて考えてみましょう。これだけでずいぶんと意思決定がしやすくなります。

  • 「人工の変化」はとても大きなインパクトで今後の自分に関係してきます。少子高齢化だけでなく「人生100年時代」が目の前に突き付けられた現代では、社会を支える労働人口の確保と、寿命が延びたことによる「長すぎる老後問題」を回避する一石二鳥な対策として、これから定年は80歳まで延びていくと考えられます。では、次に80歳まで働くための考え方について見ていきましょう!

 

 

ポイント②80歳まで働ける「個人の力」とは

3つの要素があります。

1, スキル

時代の変化は速く、今は絶対安心だと思われるスキルを持っていても80歳まで働くという時、そのスキルが今後ずっとニーズがあるかはわかりません。「この資格を取っていれば一生食いっぱぐれない」とか「現実を考えて手に職をつけよう」というのは堅実に見えてまるで役に立たなくなる可能性があります。

 そのため、「複数のスキルを持つ、新たなスキルを獲得し続ける」という考え方が大切になってきます。1000人の中で1番になるのではなく、10人の中で1番になるスキルを3つ持つことで希少な人材になりましょう。

2, 自分の価値観を持つ

例えば、「人が好きでコミュニケーションが得意で、人の人生をよりよくすることに貢献したい」という価値観を持つ人。これは単純な「スキル」とは異なるもので、個人のスキルと価値観はどんな仕事にも応用が効かせられます。自分のスキルおよび価値観に従って仕事をこなし経験を積むのもいいですが、「自分のスキルと価値観を別の形で活かせないかな?」という、新たな選択肢も考えることができます。

3, セルフリーダーシップを持つ 

セルフリーダーシップとは一言で言えば「目標を決めるのも、実行して達成するのも、それを評価するのも自分」ということです。

人生80年時代は、社会システムのなかでよりよく機能する「社会の部品」になることが、働くうえでは効率がよかったです。みんなが同じようなことをして機能するシステムだったから、個人は部品である方がスムーズでした。ですが、その社会システムは崩壊し、未来予測が圧倒的に難しくなったのが人生100年時代です。人口が減っていき、マンパワーが全体として落ちていくこの国では、一人一人が「自分というシステムづくり」をしてこの力を強くしなければ、社会全体を維持していけなくなるでしょう。

 

ポイント③「自分のストーリー」を生きる

  • 筆者は、30代半ばまでに4度のキャリアチェンジをしてきています。しかし絶対に成功する保証のあったキャリアチェンジは1度もなく、失敗の経験もたくさんしました。

    ですが筆者は自分自身で意思決定をしてきたキャリア人生に全く後悔をしていません。むしろ自分自身で意思決定をしてきたからこそ、自分の価値観が明白になり、次の意思決定が上手くできるように成長していっていると言えます。

    このように、自分の意思に沿って生きるからこそ、その人の人生に「自分のストーリー」が生まれます。そんな誇れる「自分のストーリー」こそが100年生きる人生の中で大切な財産となるのではないでしょうか。
  • そして最後に、筆者は次のように自分のストーリーで生きていくことを伝えています。

    「正解のない人生100年時代に、僕たちは自分のストーリーで生きていこう。

    どんなストーリーにするか、自分のことは、自分で決めていい。

    自分のストーリーは、今がどんなストーリーであろうと、生きている限り、あなたの好きなように綴れるのだ。」

     

一言まとめ

人生100年時代に対応し、誇れるような自分の人生を歩んで行こう‼️

 

本日の書籍情報

【書籍名】好きなことしか本気になれない。
【著者名】南章行
【出版社】ディスカヴァー・トゥエンティワン
【出版日】2019/8/29
【頁 数】222ページ

 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

前回の記事👇

 

busineshare.hatenablog.com

 

3分でわかる『シン・ニホン』の紹介

⏰この記事は3分で読み終わります

 

記念すべき1記事目に紹介する本はこちらです

『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成』

 


 

 

一言要約

今後のAI、データ時代において「日本がどのような仕組みを作っていくべきか」を制度、人材、教育の観点で紹介しています

 

本の紹介

著者・安宅和人が2020年2月に出版した本です。この著者は内閣府文科省が手掛ける人材育成プロジェクトの委員も行っています。発売10日で7万部売上Amazon売れ筋ランキング総合1位を獲得したこともある話題の一冊です

 

この本からわかる事

「今後日本がどうなるの?」「どういう人材が必要なの?」不安に思う人も多いのではないでしょうか?この本では国の人材育成の方針決定に提言をするような人が、今後の日本を詳しく予想してくれます!

これから何を学ぼうか迷っている学生の方、今後の日本が知りたい方、必見です!

 

 

 

3つのポイント!

この本の要点はこの三つです!

①日本は今後どうしていくべき

②必要な人材やスキルって?

③どうやって人作りすればいいの?

それではこの3つを順に見ていくのですが、答えを確認する前に、世界の現状をおさらいしましょう。

今後、世界的な流れとしてAIを用いた技術革新が広まると予想されています。実際、データ分野での変化は指数関数的に起こる事も予想されています。つまり今後の各国の成長は「いかにAIを使いつくせるか」がカギとなっています。

 

ポイント①日本は今後どうしていくべき?

3つの対策が紹介されています

1, 3つの埋もれた才能の活用

この3つとは【若者、女性、シニア】のことです。

  • 若者は、才能が生かせていません。現状、若者の1/3が最低賃金で使いつぶされていますが、これはスキルを活かせてない若者の割合と同義です。
  • 女性は、リーダー層の女性不足が問題です。例えば議員の女性比率は10%と主要国の中でも異様な低さとなっています。
  • シニアは、65歳の定年退職が問題です。平均寿命が80歳であることを踏まえると、多くの労働力を強制退場させていると言えます。  

この3つが活躍できる場を整えることで生産性は上がるといわれています。

 

2, 科学技術の衰退

  • 論文数で勝てない。中国、米に大きく差をつけられただけでなく、インドにも抜かれています。
  • 大学のプレゼンス低下。東大すら世界42位です。

技術力は国力です。重点的な対策が必要です。

 

3, データ×AI分野での競争力のなさ

ビッグデータの利用、データ処理量、データエンジニア数全てで主要国に負けている。「最もデータ×AI人材の手に入らない国」と揶揄されることも。

本書ではこれに対し、AI-Ready化という対策が紹介されています。この後詳しく見ていきましょう。

 

ポイント②必要な人材やスキルって?

マイナー分野で仕掛けるエキスパートが重要といわれています。本書ではこの人たちを『異人』と称しています。複数の専門性を組み合わせ、誰も第一人者のいないニッチな領域での競争をすることが日本のプレゼンス向上につながります。

そのためにも、データ×AIリテラシーの教養が必要です(AI-Readyな人材)。データサイエンス力、データエンジニア力にそれぞれの専門性が組み合わることが異人になることに繋がります。

 

 

ポイント③どうやって人作りすればいいの?

 ポイント①で上がった3つの課題に即して書いていきます。

1、3つの埋もれた才能に対して

  • 若者に対しては、大学院生への奨学金が必要です。例えば大学院でPhDを取得する際、費用が生徒負担である主要国は日本だけです。なので費用を気にせず学べる環境さえあれば、より高い専門性を持った人材が作れます。
  • シニアに対しては働ける年齢の上限を引き上げましょう。と同時に柔軟に働ける環境つくり(フレックス制など)も必要です。

2、科学技術に対して

衰退の原因は科学技術予算や大学の予算が減少傾向にあるからです。(他国は研究費をどんどん増やしてる中、減少させている主要国は日本くらいでしょう)。

  • 科学技術予算に関しては、社会保障費から持ってきます。研究者の育成、待遇改善等を行っても2兆円以下です。現在の社会保障費は年170兆円なので0.2%の予算を回すだけで、『正常な』予算額に戻ります。
  • 大学の資金繰りは投資運用や卒業生の寄付が有効です。たとえば、アメリカでは投資運用で数千億円の利益を生み出し資金としています。また、米の大学の資金は65%が卒業生からの寄付です(日本とは真逆)。大学生、大学院生に対し手厚い支援(奨学金、学費免除)を行い、感謝した卒業生が寄付するという愛の循環が起きています。

 3、データ×AIの教育に関して

AI-Readyな人材を生み出すには、小中高とデータリテラシーを学ばせるとよいです。具体的には、

  • 反転学習(生徒が家で自習してきて、学校では答え合わせや質疑応答を行う)
  • カスケード式教育(学んだ人が次々教える側になる)

効率的に、多くのデータリテラシー層を作ることが、データ×AI分野の次世代リーダーを作ることにもつながります。

 

一言まとめ

データ利活用のスキルを身につけて、異人になろう‼️

 

本日の書籍情報

【書籍名】シン・ニホン
【著者名】安宅和人
【出版社】NewsPicksパブリッシング
【出版日】2020/2/20
【頁 数】444ページ


 

 

↓ポチっとお願いします 

 にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

前回の記事👇

「人生成功ライブラリー」

「ビジネスに詳しくなりたい!将来成功したい!」

人生成功ライブラリーに来てくださりありがとうございます!このブログでは、
「読者さんの人生をより良くしたい!」
をテーマに、人生を変えてくれるビジネス本を2分程度で理解できるようにまとめて、皆さんに紹介していきます。

「学生時代に、もっと若いうちに、この情報を知っていれば…!」
というような後悔はしたくないですよね。

 

・何か目標に向かって頑張っている

・ビジネス本を読みたいけどなかなか時間が取れない

・どのビジネス本を読めばいいかわからない

・これから社会人になるけど、なんの知識もなくて不安

・社会人だけど、もっとキャリアアップしたい

 

上記のように思ってる方には、このブログはとても役に立つと思います。

今後ブログでは様々な分野のビジネス本を紹介していきますので、ぜひチェックしてみて下さい!知識を増やして、一緒に人生を成功させましょう!

f:id:busineshare:20200415031210j:image

 

オススメの一冊👇